王国領で反乱が起きた。
小領主ロナートによる挙兵は、平民までもが積極的に加わり、
その士気が高いという異質なものだった。
さらに、大司教レア暗殺計画をほのめかす密書まで見つかり、
今回の事件の根の深さが浮き彫りとなる。
ロナート卿の反乱
生徒を狙った盗賊団を撃退したのも束の間、
今度はファーガス神聖王国の小領主
ロナート卿が反乱を起こしたという。
兵を向けた先はここガルグ=マク大修道院である。
フォドラの秩序の象徴である大修道院を狙う意図は何だろうか。
セイロス教への反逆だろうか。
それとも大司教レアへの不満だろうか。
小兵力であるとはいえ、重大な事件の勃発である。
レアの怒りは計り知れないものがあった。
セイロス騎士団が鎮圧に向かったが、
その後詰めとして後方支援を担当するのが、
青獅子の学級に与えられた今節の課題となった。
不測の事態
後詰めとして現地に駐屯する生徒たち。
同行するカトリーヌに「英雄の遺産」である「雷霆」を見せてもらう。
この武具を操る彼女は、勇士として名を馳せているらしい。
話はロナート卿の反乱についても及ぶ。
ロナード卿はアッシュの恩人であった。
困窮していた平民のアッシュを養子として引き取り、
貴族の身分に引き上げたのだった。
敬愛する養父の反乱にアッシュは戸惑いを隠せない。
そこへ不測の事態が起こる。
かねてから発生していた濃霧により、
騎士団の包囲が突破され、こちらに迫っているという。
すぐに戦闘準備をしなければならなくなった。
ロナート卿の覚悟
濃霧だったとはいえ、
騎士団の包囲を破ったロナート卿の執念は本物だった。
少ない兵力を補うため平民まで動員し、
しかもその士気が高いことに、
大司教レアへの憎しみの強さが見て取れる。
セイロス教による女神への信仰は、
一方では犠牲を強いるのではないか。
そういうことを予感してしまう。
やがて霧が晴れロナート卿が討たれると、反乱は鎮圧された。
民に手をかけた罪悪感
民にまで手をかけてしまった状況に、
声を荒げて憤るディミトリ。
ベレトを責めるのは筋違いだったが、
やり場のない感情を抑えることができないようだった。
ディミトリの本音は、暴力など使うことなく、
お互いが理解できるはずなのに、それができない。
みなが己を優先して、他者を踏みにじる。
そんな圧倒的な現実が、
彼の心に影を落としているのかもしれなかった。
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その後、
ロナート卿はレア暗殺の密書を秘めていたことが明らかになる。
今回の事件はロナート卿が単独で起こしたことではなく、
何か大きな組織が裏で動いるのだろうか。
暗殺計画は来月に決行されるらしい。