毎年恒例の大イベント「グロンダーズ鷲獅子戦」。
青獅子の学級の戦略は見事にはまり、
完全な形で優勝することができた。
エーデルガルトもクロードもその用兵の見事さを讃え、
3学級合同で宴を開くことになる。
生徒たちのベレトに対する信頼も厚く、何もかも順調に見えたのだが……。
2人の不参加
毎年10月に行われる一大イベントである学級対抗試合、
「グロンダーズ鷲獅子戦」。
ベレトが士官学校に赴任して半年。
学級担任として生徒を指導してきた成果が試される大事な試合だ。
かつて帝国と王国が戦った場所、
グロンダーズ平原がその舞台だという。
前節の一件で、黒鷲の学級を担任するマヌエラは、
大事を取って不参加らしい。
金鹿の学級を担当するハンネマンもそれに倣って不参加を表明。
それならばと、ベレトも遠慮しようとしたが、逆に怒られてしまった。
遠慮は無用らしい。
戦を前に団結する
当日、グロンダーズ平原に入った青獅子の生徒たち。
ディミトリはいつになく調子が良さそうで、
何千人だろうと一人で倒せると大口を叩く。
級長の頼もしい冗談が、皆の不要な緊張を解く。
日頃の鍛錬でやるべき事をやってきた充実感もあり、
みなリラックスした様子だ。
シルヴァンは女子からの注目を集めたいと不純な動機を宣言したが、
イングリットからあまり叱られることもなく、
まとまりある雰囲気である。
戦の前としては理想的な士気の高まりを見せていた。
戦闘中イベント
グロンダーズ平原の中心には小高い丘があり、戦場を一望できる。
そこには黒鷲の学級のベルナデッタが布陣していた。
彼女は学級の中で孤立気味だったためか、
危険な最前線に配置されたのかもしれない。
黒鷲は地の利を生かして防衛戦をすれば、有利になりそうだ。
そうはさせたくない青獅子は、
戦術的価値の高い丘を迅速に落とすことを目標とする。
一方、金鹿のローレンツは、半年前と同じく、
またしても抜け駆けをした。
単身で黒鷲の陣地に突っ込んだのである。
黒鷲と青獅子を戦わせて、
漁夫の利を得ようとしていたクロードの戦略は破綻。
ローレンツを援護すべく中央の丘へと進軍を開始した。
しかし、ローレンツが開いた黒鷲軍との戦端は、
金鹿軍全体に拡大してしまい、
その間に中央の丘は青獅子のものとなる。
漁夫の利を得たのは青獅子となった格好で、
つぶし合いをする黒鷲と金鹿を各個撃破することに成功。
最後はエーデルガルトとの一騎打ちをディミトリが制して、
グロンダーズ鷲獅子戦は青獅子の学級の勝利で幕を閉じた!
信頼
青獅子の学級の鮮やかな勝利に、
エーデルガルトもクロードも手放しの賛辞を惜しまない。
喜んではめを外すベレトを見て、
ディミトリが引いてしまう場面もあったが、
クロードの提案で3学級合同で宴を開くことに。
--。
その晩、宴を早めに切り上げたベレトに、
ディミトリが玄関ホールで追いつく。
そこでディミトリは、
出会った頃はベレトに不信感を抱いていたことを告白する。
感情がないように見えて怖かったのだという。
この半年で、それが誤解だとわかり、今はとても信頼している……。
2人の不在に気付いた仲間たちが、
食堂からそろって玄関ホールにやってきた。
ベレトを信頼しているのは、みなも同様だった。
一様に、ベレトへの信頼を口にする。
少しくすぐったくなってしまうが、
若い生徒たちにこれほど頼りにされるのは、教師として嬉しい。
このような信頼を軸にして団結できたのが、
青獅子の強さであり、
今日の戦いでの勝利につながったのだろう!
青獅子の学級には、栄誉をたたえ大司教レアから
「聖なる槍」が与えられた。
教師としての評価も上がり、何もかも順調に見えたが、
不吉なことを知らされる。
傭兵時代によく滞在し世話になったルミール村。
そこである異変が起きているという。
その調査を依頼された。
詳細はまだ不明だが、セテスの口ぶりからは
とんでもない惨事の予感が感じられる……。