運をプレイングでねじ伏せろ!『Slay the Spire』紹介レビュー

カードで敵と戦って…
報酬をゲットして …
デッキを強化!

ひとことで言うと、
最強のソリティアゲーム、爆誕!
良いところ、
戦略性・リプレイ性・自由度・運
微妙なところ
覚える気が無ければ強くなれない
こんな人におすすめ
一人用の超本格カードゲーム
攻略
デッキの圧縮
動画
5分動画で紹介

最強のソリティアゲーム、爆誕!

ソリティアといえばトランプを使うイメージですが、オリジナルカードを使うものもありますね。私がやったことがあるのは、オニリム、シェフィ、ロビンソン・クルーソーなどです。

これらは一戦が短く、何度もやれるリプレイ性、戦略と運のバランスが取れていて非常に楽しめます。でも何十時間もやると、飽きます←

しかし『Slay the Spire(スレイザスパイアー)』は飽きません! ソリティアにあったアナログゲームの限界を、コンピューターゲームにすることで見事に打ち破った、ソリティア界の王様なのです!

王様であるがゆえに、このゲームを気軽にやろうとすると、軽く心をへし折られます。初心者への接待のようなことはありません。非常に難易度の高いゲームです。それがインディーゲームの良い所だと思いますが!

どっしりと腰を下ろして、ゲームのことを理解してやろう!という気持ちで挑戦することをお勧めします。

ランダムで生成されるマップを踏破していく。

戦略性・リプレイ性・自由度・運

弱そうなカードから強そうなカードまで、多くのカードがあります。弱いと思っていたカードが強かったり、その逆もあります。自分のもっているカード同士のシナジー(相乗効果)によって有用性が変わってきます。

どんなに強いカードも、単独では力を発揮できない。だから強いカードを引いても、取るか取らないかの判断も非常に悩ましいです。とりあえずで取ってしまうと、シナジーが弱いデッキになった場合にお荷物になってしまう。

ランダムで引いてくるカード、ランダムで起こるイベントなどの状況を見ながら、毎回、自分のデッキでやりたいことを決めていく必要があります。

カードの引き運が悪くても、お金を貯めてショップでカードを集めることもできる。ショップにならぶカードもランダムだけどな!

ショップではカード、レリック、ポーションが買える。カードの除去もできる。

カードだけはなく、「レリック」というとても強力な、持っているだけで効果を発揮するお守りのようなものがあります。

レリックによってデッキ構築の方向性が左右するほど強力なものもあり。このレリックは「エリート」という強い敵と戦うと確実にもらえるので、いかに多くのエリートに挑戦するかが、デッキ底上げの肝になります。どんなレリックがもらえるかもランダムだが!

運が悪くてカードが揃わなくても、使ってみると思わぬ強いカードだったり、レリックだったり、コンセプトの発見があって、プレイングの幅が広がっていく。

運要素が多めだけど、それをねじ伏せるために取れる戦略の自由度が、素晴らしい!

100時間やっただけではゲームの底が見えない。永遠とやっていられる、最強のソリティアだと思います。

覚える気が無ければ強くなれない!

よくあるRPGのように、プレイ時間に応じてレベルが上がって、キャラクターが強くなるタイプのゲームではないです。

ゲームオーバーになって残るものは、教訓という名の知識だけ。

難しいゲームというより、厳しいゲームですw

逆に言えばゲームの知識を増やすことで、あれだけ強かった敵も瞬殺できるようにもなります。

知識以外に大事なことは状況判断です。宿屋に入って休憩(HP回復)するのか、鍛冶(カード強化)をするかの単純な選択だけでも、命とりになってきます(どちらかしか選択できない)。HP1でも大事にする気持ちが必要になってきます。

一戦も長いです。1ゲームクリアするのに1時間以上は見た方がいいでしょう。つまり、このゲームがあれば1時間の暇をつぶすことは簡単、ということですw

あらゆる意味でスマホゲームの対極にあると思います。

悪い点として書きましたが、私にとっては、すべて良い点の裏返しになっています!

Switch版はエラーが頻発します。私の場合はさほど問題ないですが、アップデートされるのを待った方が無難かもしれません。
6/20のアップデートで修正されたようです。

プレイ時間に応じてキャラが成長するこちらもおすすめ

1人用の超本格カードゲーム

TCG(トレーディングカードゲーム)の楽しみは、ゲームで対戦している時と、ゲーム以外でデッキを構築している時がある思います。考えに考えてデッキを構築して、それを対戦で試す。上手くいくと嬉しい、上手くいかなければ悔しい。
デッキを改善して、次の対戦に挑む。そういうサイクルがTCGの楽しいところです。

『Slay the Spire』 は、そのサイクルを1ゲームにまとめてしまいました。それもローグライクという、入るたびに構造が変わるマップの中で。

カードゲームというのは、人と対戦するから面白いという常識を、 『Slay the Spire』 は打ち破ったと思います。1人だからこそ、思う存分に熟考できる良さがある!

時に理不尽すぎるランダム性に「これはクソゲーだ!」と叫びたくなるところも、TCGとそっくりですw

このクソゲーめ!

TCGを一人用に落とし込んだ本格ゲームは、ありそうでなかった気がします。 運の要素を、プレイングと知識でねじ伏せたい。そんな人にピッタリのゲームです。

そしてソリティアが好きな人、挑戦してみてください!

おすすめ基本攻略

3人のキャラクターがいて、使用できるカードが変わります。そのため、戦略もガラッと変わってきます。それでも共通して言える攻略法は、カードゲーム全般でのセオリー、「デッキの圧縮」だと思います。

デッキの圧縮とは、カード総数を少なくすることです。どんなに強いカードがあっても、使いたいときに使えなければ、存在しないのと同じですね。あたり前のことを言っているようですが、非常に大事なことです。

優先順位の低いカードを除去することは、1枚ドロー(カードを追加で引く)するのと同じくらい、効果があると思います。

出たカードを全部ゲットしていくと、30枚以上になってしまう。頑張って20枚くらいに抑えると、デッキがとても強くなります。

「パワー」カードは一度使うと試合中では消えるので、効果だけ得られてデッキは膨らまず、とくに長期戦で有用です(取り過ぎると立ち上がりが不安定になるので注意)。

試合中のカードが15枚前後だと、ドローカード駆使すれば2ターンくらいでデッキが回転するので、使いたいカードをいつでも使える感じになります。デッキが持つ力を存分に発揮できるので、驚くほど強くなります。

この戦略が強力なためか、敵も不要カードを混ぜてデッキを膨らませてくるという、いやらしい攻撃をしてきます。それがこの戦略の弱点なんですね。デッキの枚数が少ないほど、不要カードの存在が邪魔になって苦しくなります。それでもこの基本戦略は強いので、おすすめです。

あとはカードやレリックの相乗効果が分かってくると、どんどん強くなっていくと思います!

↓デッキ22枚。試合中は15枚+敵の呪いカード

5分動画で紹介

GameCuffsのあられさんがコンパクトに紹介していて非常にわかりやすいです。